Amazonにオリジナル商品を出品する際は、原則としてJANコードの登録が必要です。
JANコード免除申請をして出品する方法もありますが、今後販路拡大や業務の効率化をしたいと考えているのなら、事前に取得しておくことをおすすめします。
JANコードは「どの事業者の、どの商品か」を表す商品識別コードです。食品や日用品、家電などの普段よく目にする商品には、必ずJANコードと読み取り用のバーコードが記載されています。
JANコードは法人だけでなく個人でも取得でき、副業として物販を始めた人も使用できます。
バーコードをスキャンするだけで簡単に商品情報を読み取ることができ、販売データ収集や在庫管理を瞬時に終わらせることが可能なため、JANコードを使用することで効率よく事業を伸ばしていけるでしょう。
この記事では次のことを解説します。
- JANコードとは?
- JANコードの取得方法
- JANコードを取得するメリット
JANコードの取得は個人でも難しくありません。
この記事を参考にJANコードを取得し、効率よく事業を伸ばしていきましょう。
JANコードの基礎知識
JANコードの取得には、JANコードの種類と構成についての知識が不可欠です。
ここではJANコードの基礎知識について解説します。
- JANコードは国際的な商品識別コード
- JANコードは標準タイプと短縮タイプの2種類
- JANコードは3つの要素で構成されている
JANコードは国際的な商品識別コード
JANコードは「Japanese Article Number」の略で、「どの事業者の、どの商品か」を表す商品識別コードです。
JANコードは日本独自のものではなく、世界共通で使用されています。海外ではGTIN(Global Trade Item Number)と呼ぶのが一般的です。
JANコードはGS1 JAPAN(一般財団法人流通システム開発センター)によって管理されているため、取得にはGS1 JAPANへの申請が必要です。
法人だけでなく、個人でも申請し取得することができます。
JANコードは標準タイプと短縮タイプの2種類
JANコードには次の2種類があります。
- 13桁の数字からなる標準タイプ
- 8桁の数字からなる短縮タイプ

短縮タイプは、標準タイプでは印刷スペースが足りない場合に利用可能です。
具体的には次のような条件が定められています。
- パッケージの印刷可能範囲の合計が80㎠未満
- 最大ラベル面積が40㎠未満
- 円筒形の製品で直径が30㎜未満
上記に該当する場合、別途申請することで短縮タイプのJANコードを利用できます。
JANコードは3つの要素で構成されている
JANコードは次の3つの要素で構成されています。(現在は9桁または10桁のGS1事業者コードが割り振られています。)
- GS1事業者コード(9桁または10桁、7桁)
- 商品アイテムコード(3桁または2桁、5桁)
- チェックデジット(1桁)
下記の画像のように、GS1事業者コードと商品アイテムコードは合計で12桁になるよう設定されています。
たとえばGS1事業者コードが9桁の時、商品アイテムコードは3桁となります。

GS1事業者コードの桁数はJANコードを利用したい商品数に応じて決定します。
GS1事業者コードはJANコードの利用を希望する事業者に対して、GS1 JAPANより貸与されるコードです。
日本では「45」または「49」から始まるGS1事業者コードを使用すると決められており、JANコードの最初の数字は必ず「45」または「49」となっています。
商品アイテムコードはそれぞれの商品を識別するために使用する数字です。
色やサイズなどのバリエーションのある商品では、色やサイズごとに商品アイテムコードを分ける必要があります。
たとえばスニーカーのJANコードを設定する場合、24.0cmのスニーカーは001、25.0cmのスニーカーは002というように、サイズごとに異なる商品アイテムコードを割り振ります。
商品アイテムコードが重複しないよう注意して設定しましょう。
JANコードを取得する方法
JANコードを取得するには、GS1 JAPANへの申請が必要です。
JANコードは次の手続きを踏むことで取得できます。
- GS1事業者の登録をする
- 商品アイテムコードを設定する
①GS1事業者の登録をする
初めてJANコードを取得する際は、まずGS1事業者の登録をしましょう。GS1 JAPANに申請してGS1事業者となることで、JANコードの取得が可能になります。
GS1事業者の登録は次の3ステップで簡単に行えます。
- メールアドレスを登録する
- 1のメールアドレスに届いたメールに記載されているURLを開き、必要事項を入力する
- 登録申請料を支払う
登録申請料の入金が確認できたら、3営業日以内にメールでGS1事業者コードが通知されます。また、GS1事業者コード登録通知書が郵送でも届くので確認しましょう。
GS1事業者コードを取得できたら、JANコード取得の準備は完了です。
GS1事業者の登録にかかる費用
GS1事業者の登録には登録申請料がかかります。
登録申請料には初期申請料と登録管理費の2つがあります。どちらも事業者の年商に応じて設定されており、年商が高い事業者ほど支払う金額も大きくなります。
GS1事業者コードの登録申請料は下記のとおりです。3年払いと1年払いのどちらかを選択できます。
【3年払いの場合(消費税10%込)】
| 年間売上高 | 初期申請料 | 登録管理費 |
|---|---|---|
| 5000億円以上 | 44,000円 | 306,900円(102,300円/年) |
| 1000億円以上~5000億円未満 | 276,100円(92,033円/年) | |
| 500億円以上~1000億円未満 | 152,900円(50,966円/年) | |
| 100億円以上~500億円未満 | 92,400円(30,800円/年) | |
| 10億円以上~100億円未満 | 46,200円(15,400円/年) | |
| 1億円以上~10億円未満 | 22,000円 | 20,900円(6,966円/年) |
| 1億円未満 | 11,000円 | 16,500円(5,500円/年) |
【1年払いの場合(消費税10%込)】
| 年間売上高 | 初期申請料 | 登録管理費 |
|---|---|---|
| 5000億円以上 | 44,000円 | 110,000円 |
| 1000億円以上~5000億円未満 | 99,000円 | |
| 500億円以上~1000億円未満 | 55,000円 | |
| 100億円以上~500億円未満 | 33,000円 | |
| 10億円以上~100億円未満 | 16,500円 | |
| 1億円以上~10億円未満 | 22,000円 | 7,700円 |
| 1億円未満 | 11,000円 | 6,050円 |
上記の表のように、登録申請料は3年払いと1年払いで料金が異なります。年商1億円未満の場合、3年払いは1年払いと比べて年間550円お得になります。
どちらを選んでも大きな差はありませんが、事業を3年以上継続する見込みがある場合は、3年払いがおすすめです。
物販事業を始めたばかりで初期費用をできるだけ抑えたい人は、1年払いを選択すると良いでしょう。
登録申請料の支払い方法は次の3つです。
- コンビニ払い
- Pay-easy(ペイジー)支払い
- 銀行振込
銀行振込に限り振込手数料が申請者負担になるため、コンビニ払いかペイジー支払いがおすすめです。
②商品アイテムコードを設定する
GS1事業者の登録が完了したら、商品アイテムコードを設定しましょう。
商品1点ごとに商品アイテムコードを1つ設定します。設定方法は任意ですが、GS1 JAPANではミス防止のため、01、02、03……というように順番に設定することを推奨しています。
同じ商品でも、下記のように仕様が異なる商品はアイテムコードを分ける必要があるので注意しましょう。
- 商品名が異なる
- 色が異なる
- 容量が異なる
- 素材が異なる
- 包装サイズが異なる
- 香りが異なる
- 味が異なる
- 販売単位が異なる 等
また、一度設定したJANコードは、その商品が廃盤になっても他の商品に割り当てることができません。
たとえば、商品アイテムコード05に設定していた赤い靴の販売が終了しても、新たに発売した青い靴の商品アイテムコードを05に設定することはできません。
新商品を出す際は過去に使用していないコードを設定する必要があるため、注意が必要です。
③チェックデジットを計算する
商品アイテムコードが決まったら、チェックデジットを計算しましょう。
チェックデジットはJANコードの末尾にある1桁の数字で、バーコードの情報を正しく読み取れたかチェックするために使用します。
バーコードリーダーがJANコードを読み取ると、前の12桁の数字をもとにチェックデジットを計算します。算出された数字が末尾の数字(チェックデジット)と一致すれば正常、一致しなければエラーと表示される仕組みです。
チェックデジットは、GS1 JAPANのサイトに用意されている自動計算入力ツールを利用して計算しましょう。
ここで計算ミスをしてしまうと、バーコードを読み取ってもエラーになってしまい、商品情報を確認できません。
入力間違いのないよう気を付けましょう。
④商品にJANシンボルを印刷する
JANコードを設定できたら、商品にJANシンボル(JANコードを黒と白のバーで表現したもの)を印刷しましょう。
JANシンボルはJANコードに含まれる商品情報をバーコードリーダーで読み取るために必要で、国際的にはEANシンボルと呼ばれています。
JANシンボルの印刷は印刷会社に依頼するか、バーコード印刷に対応しているプリンターを用意して自身で印刷することも可能です。
JANシンボルのサイズはJIS規格(※1)に定められており、規格に合わないものは読み取りできない場合があります。自身で印刷する際は注意しましょう。
(※1)JIS規格・・・産業標準化法に基づき制定される、我が国の鉱工業品、データ、サービス等に関する国家規格
JANコードを取得するメリット

上述したように、JANコードの取得には費用や管理の手間がかかります。
しかしJANコードの取得にはさまざまなメリットがあり、取得することでビジネスを有利に進めることができます。
JANコードの取得には次のようなメリットがあります。
- 販路拡大しやすくなる
- 在庫管理を効率化できる
- 販売データを簡単に取得できる
- 価格の入力間違い、誤配送などのトラブルを防げる
- 海外の取引にも対応できる
販路拡大しやすくなる
JANコードを取得すると、販路を拡大しやすくなります。
スーパーなどの小売店ではJANコードの登録が不可欠です。今後ECサイトだけでなく実店舗でも商品を販売したいと考えた時に、あらかじめJANコードを取得しているとスムーズに販路を拡大できます。
JANコードを取得しておくと、新たな販売経路を開拓したいと考えた時に素早く行動に移せます。
在庫管理を効率化できる
在庫管理にかかるコストを削減し、効率化することができます。
JANコードを使用するとバーコードをスキャンするだけで商品情報を確認できるので、検品や仕分け、棚卸にかかる時間を短縮でき、在庫管理に必要な作業を効率化できます。
在庫状況をリアルタイムで確認できます。手入力による打ち間違いも発生しないので、在庫数に誤りがあり商品を出荷できないなどのトラブルも防止できます。
少人数で商品の管理が可能なので、余計な人件費をかけずに商品数を増やすことが可能です。
販売データを簡単に取得できる
どの商品が何個売れたのか、販売データを瞬時に確認できます。
データ収集を効率化することで、空いた時間を今後の戦略作りやその他の業務に充てることができます。
価格の入力間違い、誤配送などのトラブルを防げる
商品の価格を手入力していると、入力間違いや違う商品を発送するなどのトラブルが発生するおそれがあります。
JANコードを商品管理に使用すれば、商品名が似ている商品やカラーやサイズなどのバリエーションの多い商品の情報を瞬時に取得できるので、トラブル防止につながります。
海外との取引にも対応できる
JANコードは国際基準に則って作成されているので、海外に商品を輸出する際にも使用できます。
海外の取引先とのトラブル防止に役立つので、海外進出を考えている方は取得しておくと良いでしょう。
ただし、日本国内で使用されているバーコードは、海外のバーコードリーダーで読み取れない場合があります。
まとめ【JANコードを取得してビジネスを効率化しよう】
この記事では、JANコードの取得方法を解説しました。
JANコード取得の流れ
- GS1事業者に登録する
- 商品アイテムコードを設定する
- チェックデジットを設定する
- 商品にJANシンボルを印刷する
JANコードの取得には費用がかかりますが、物販ビジネスをする上で多くのメリットがあります。
JANコードを取得して効率よくビジネスを進めていきましょう。


