毎日忙しく、なかなか買い物に行けないという方は多いのではないでしょうか。そんな現代社会において、ネットショップの普及が進んでおり、ビジネスとしても活用する人が年々増えています。
本記事では、ネットショップビジネスを考えている方向けに、大手国内ECモールである楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの違いをまとめてみました。
この記事を読めば、大手ECモール3社のそれぞれの特徴を知ることができ、上手く活用して売上につなげていけるようになりますよ。ぜひ最後までお読みください。
【出品者向け】3大ECモールの各比較

この章では、出品者向けに楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの主な違いをご紹介します。
概要比較
楽天市場 | Amazon | Yahoo!ショッピング | |
出店・出品のタイプ | 出店型(テナント型) | 出品型(マーケットプレイス型) | 出店型(テナント型) |
ショップデザイン | 必要 | 不要 | 必要 |
客層 | 女性・ファミリー層がやや多め | 男性・ビジネス利用がやや多め | ソフトバンクユーザー・シニア層が多め |
出店者数 | 5万店舗以上 | 約14万店舗(推定) | 約120万店舗 |
流通総額 | 約6兆円(2024年) | 約7兆円(2024年推定) | 約1.7兆円(2023年) |
(参考:楽天市場出店案内、eコマースコンバージョンラボ)
大手ECモールのタイプには、出店型と出品型があります。出店型は主にBtoC(企業と個人による)、出品型はCtoC(個人間)取引が基本です。
客層に関しても、それぞれ異なりますので、どんな商品を取り扱うかによってECサイトを選ぶと良いでしょう。
出店のしやすさ比較
ECモールに出店する上で、出店料や手数料は、売上につながる重要なポイントですが、出店のしやすさやサポートも比較する上で大切です。
ECモール名 | 楽天市場 | Amazon | Yahoo!ショッピング |
---|---|---|---|
サポート | 専任のECコンサルタント | ショップの規模次第 | ショップの規模次第 |
規約 | かなり厳しい | 厳しい | 比較的自由 |
申し込み情報 | 多い(約15項目) | 一般的(7項目) | 少ない(約4項目) |
審査期間 | 約2週間~ | 約3営業日 | 約2週間 |
楽天市場は、サポート体制が手厚い一方、規約などが厳しく、初心者にとっては出店のハードルが高くなっています。一方で、Yahoo!ショッピングは簡易的で手軽に始められます。しかし、その分利用者数も多く商品が埋もれやすいのが難点です。Amazonは出店のハードルは低めですが、規約が厳しく、出店した後にアカウント停止になりやすい傾向があります。
出店費用が安いのはどのモール?

出店を検討する上で、最も気になるのが出店費用ではないでしょうか?この章では、それぞれのコストを比較していきます。
結論から言うと、初期費用が一番安いのは「Yahoo!ショッピング」です。出店料は無料で、リスクなしでECモールに出店できます。とはいえ、Yahoo!ショッピングは購入者が少なく、売れにくいという問題点があります。
目先の費用だけではなく、それぞれの出店コストと事業規模を考慮して最適なモールを選ぶことが大切です。
楽天市場
楽天市場の出店プランと料金は以下のとおりです。
プラン名 | がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン |
---|---|---|---|
月額 | 25,000円(税別) | 65,000円(税別) | 130,000円(税別) |
システム利用料 | 3.5~7% | 2~4.5% | 2~4.5% |
登録可能商品数 | 10,000点 | 50,000点 | 無制限 |
画像容量 | 1.5GB | 100GB | 無制限 |
そのほかに、以下の費用もかかります。
- 初期登録費用:60,000円
- 楽天ポイント:楽天会員の購入代金(税抜)×付与率(通常1.0%)
- 楽天スーパーアフィリエイト:アフィリエイト経由売上の2.6~5.2%
- モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料:月間売上高の0.1%
- R-Messe 月額固定費(税別):がんばれ!プラン:3,000円、スタンダードプラン・メガショッププラン:5,000円
(参考:楽天市場出店案内「プラン・費用」)
楽天市場には、圧倒的な流通額と集客力があり、インターネット通販全体のシェアは29.0%です。しかしその分、出店手数料は他のモールに比べ、かなり高くなっています。
「がんばれ!プラン」を利用した場合には、売れれば売れるほど利益が出にくく、「スタンダードプラン」からは、売れるほど利益が出るようになります。損益分岐点を把握しておくことがとても重要です。公式サイトでは、目標月商が約178万円以上なら「スタンダードプラン」を推奨しています。
Amazon
Amazonの出店には大口出品と小口出品の2つのプランがあります。料金は以下のとおりです。
プラン | 小口出品 | 大口出品 |
---|---|---|
月間手数料 | なし | 4,900円(税別) |
基本成約料 | 商品1つ販売するごとに100円 | なし |
販売手数料 | 8~15% | 8~15% |
(参考:Amazon「プラン・費用」)
月に49点以上出品するなら、大口出品にしましょう。小口出品だと相乗り出品しかできないので、オリジナル商品を取り扱いたいなら大口出品一択です。大口出品にすれば、ブランド登録(商標申請が必要)によってオリジナル商品を出品できるようになります。
Yahoo!ショッピング
Yahoo!ショッピングにかかる料金・費用は以下のとおりです。
初期費用 | 無料 |
---|---|
月額システム利用料 | 無料 |
売上ロイヤリティ | 無料 |
ストアポイント原資負担 | 1%~15% |
キャンペーン原資負担 | 1.5% |
アフィリエイトパートナー報酬 | 1%~50% |
アフィリエイト手数料 | アフィリエイトパートナー報酬の30% |
ストア決済サービス手数料 | 決済金額の3.0%~4.48% または 150円~300円 |
(参考:Yahoo!ショッピング「料金・費用」)
Yahoo!ショッピングは、初期費用がかからず、リスクなしで始められるので、モール型出店ビギナー向けです。
しかし、手軽に始められる半面で、流通額に対して出品数がかなり多いので商品が埋もれてしまう可能性があります。そのため、出店したときに、思っていたより利益が出ないと感じる人もいるかもしれません。
どのECモールがベスト?目的別に見るおすすめの選び方

続いて、各モールの特徴をもとに、向いている人をまとめました。ぜひECモール選びの参考にしてみてください。
楽天市場出店が向いている人
- ブランディングしてリピーターを増やしたい人
- 物販に慣れてきてEC販売を本格化させたい人
- コストをかけても集客したい人
- 女性向けの商材や食品を扱っている人
楽天市場には「楽天ROOM」という楽天市場内のお気に入りの商品を紹介できるショッピングSNSがあります。楽天ROOMは女性ユーザーが多いため、女性向けの商材を扱っている場合には相性が良いでしょう。
さらに楽天市場では、自社の強みをPRするブランドページの作成が可能です。ブランディングに成功すると、リピート購入につながり、売れやすくなります。
Amazon出店が向いている人
- すぐに販売を始めたい人
- グローバルに事業展開していきたい人
- 顧客対応の手間を省きたい人
- 男性やビジネスマン向けの商材を販売している人
Amazonでは、相乗り出品の場合、出店してすぐに販売が可能です。ショップ構築に時間をかけたくない人におすすめのECモールです。
また、男性の利用者が多い傾向にあるので、ビジネス向けの商材やガジェット商品の販売にも向いています。さらに、Amazonは世界的に人気のモールなので、将来的にグローバル展開していきたい人にもおすすめです。
Yahoo!ショッピング出店が向いている人
- 初期費用を抑えたい人
- 手軽にECモール出店したい人
- ブランディングしたい人
Yahoo!ショッピングでは出店料や月額料がかからないので、低リスクで気軽に出店できます。事業を始めたばかりの人や、出店コストをあまりかけられない人におすすめです。
楽天市場と同様、ブランディングして売っていきたい人にも向いているECモールです。
まとめ
今回は、国内大手3社のECモールである楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングを出店者向けに比較しました。もう一度、それぞれのECモールの特徴をまとめておきます。
楽天市場
出店料や手数料などの資金は比較的多くかかってしまいますが、圧倒的な流通額に対して出店店舗数はまだ少なく、サポート体制もしっかりしているので商品が売れやすいです。
Amazon
流通額がかなり多いですが、出店料や手数料もそれほど高くはありません。しっかりと商品を売りたいけれど、資金はあまり多くないという人におすすめです。しかし、差別化が難しいので価格競争になりやすいのがデメリットです。
Yahoo!ショッピング
なんといっても、出店料が無料の魅力が大きいECモールです。リスクも少ないので、初心者も手軽に始められます。ただし、流通額に対して出店店舗数が多すぎるので、商品が目立ちにくく、なかなか思い通りの売上につながらないのが難点です。
どのECモールにも特徴があり、それぞれメリット、デメリットがあるので、自身の販売歴や商品カテゴリー、資金に合わせて選ぶようにしましょう。
とはいえ、「どのモールが自分に合っているのか決めきれない」「出店するモールは決まったけれど、商品選定や商品ページ作成に不安がある」という方もいるかもしれません。
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